11月下旬、試験当日まで、三ヶ月をきっているので、11月に入ってからの3週間は、ほぼ毎日家庭教師が桜の勉強を教えています。
1日、1時間半か〜2時間程度の家庭教師です。もちろん、雇っているわけではなくパパが先生。
問題集を一緒に勧めていくので、桜にしてみれば、わからないことはすぐに教えてもらえる環境があります。
毎日、自宅で家庭教師をするという勉強法を2週間も続けると、桜の中に悪い影響が出てきたようです。
どんな悪影響かというと
「問題が解けなくても、教えてもらえるから大丈夫。」
「解らなくても解説してもらえばいいや!」
という気持ちが出てきてしまいました。
自分からわからないことを学ぶ姿勢がなければ、どんなに判りやすく、根気よく繰り返し教えたって頭に入るはずもないのです・・・。
これでは、せっかく時間を作ってパパが家庭教師をしている意味がないと思ったので説教をしました。
パパ「教えるのはかまわない。でも、一緒に勉強をしているときに集中しないで、
ちょっと難しい問題だと「んー解けない。」「わかりません。」であきらめて、
「教えてください。」では、いくらパパが教えたって桜の頭には入らない。」
パパ「教えてもらえるからいいやと思って一緒に勉強をしているのなら、後2ヵ月半。
毎日家庭教師したって目標の学校には受からないぞ。」
パパ「毎日勉強しているから、いいというものではないんだよ。」
パパ「今どれだけ、知識を身につける姿勢があるか、自分のできないところをできるように
するかで、試験当日に力の差が出るんだよ。」
パパ「いまの桜の気持ちのままで教えてもらうだけなら絶対に受からない。」
「でも、学ぶ姿勢を持って2ヵ月半がんばったら、合格できるところまで
桜の実力は上がって来ているんだよ。」
「試験当日に、問題を見て「これ習ったな。もうちょっと真剣にやっておけばよかった。」
なんて後悔したくないだろ。」
「一人でやれなんていわないよ。受験勉強がどれだけ大変なことかわかっているから。」
「だから、パパは桜にとことん付き合うよ。夜勉強するのが辛いなら、朝やってもいいよ。
その代わり、一緒に勉強するときには集中して勉強しよう。」
「受かりたいんだろ。」
桜:「うん。(大粒の涙をこぼしながら・・)」
パパ「パパも絶対に受からせてあげたい。それだけがんばってきているの知っているもん。
いままで・・・。(こっちも泣きそうでうです。)」
ということで、心を引き締めて勉強をするように伝えました。
この日は、これで勉強はせずにお終い。泣いたあとは感情が高ぶってしまうので勉強しても集中できないし。頭と心を冷やす時間が必要ですからね。
もうこの時期になると一年を通して勉強をしてきたけど、親も子供も「本当に受かれるの?」という不安が必ずついて回ります。
もちろん、子供だけではなく親だって頑張っている子供が目標の学校に合格できるのか?不安になります。
夏休み前までは、「いやならやめろ!」と突き放した言い方もしていましたが、この時期になったらそんなことは絶対に口には出させません。
そんなことを言ったら、子供の心が折れてしまうかもしれないですからね。
子供も常に合格できるかわからない不安と、もし落ちてしまったらという恐怖と戦っているんです。
その、不安や恐怖心への立ち向かい方もまだ人生経験の少ない小学校6年生の女の子ではわかっていないだろうし、親が思っている以上に不安なんだと思うのです。
本番が迫ってくると、頼みの綱はやっぱり親であり、今までの努力をしてきたという本人の自信しかありません。
でも、試験って何処までやっても必ず合格できる保証ってどこにもないわけで・・・。
だから、絶対に不安や恐怖心は消えることはないということで・・・。
当然、親も一緒なんだけど合格できるかどうかは、今までやってきたことを信じるしかないわけです。
ここで、変な迷いから急に勉強方法を変えたりするのだけはしないようにと教える側の人間として自分に言い聞かせています。
これもやらなきゃ、あれもやらなきゃ、これもやっておいたほうが安心かもって思うんだけど、自分に迷うなと言い聞かせていないといろんなことに手を出してしまいそうだからです。
親がそんなことをしたら子供ももっと迷うはずです。迷えば、心が乱れます。心が乱れていれば集中はできません。
いいことは何も無いのです。
子供は、自分を制御する心も育ちきっていません。だからこそ親がしっかりと心のサポートもしてあげるべきと思っています。
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