算数の勉強の場合、ノートの使い方がとっても重要になります。
ノートの使い方しだいで計算力の伸び方も変わってくるものなのです。
算数ができる子は、ノートの書き方がキレイです。
それは、計算力を鍛えるためには、計算の流れをノートに書き込んでいくことが重要だからです。
ノートにキレイな計算式が並んでいるということは論理的に計算を解いている証拠です。
キレイに計算式が書き込まれたノートは、教える側にもメリットがあります。
計算式がノートに書いてあれば、教える側もどこの計算を間違えているのかを確認できるようになるからです。
一番いけない間違えは、何が間違えたのかを追及できない間違え方なのです。計算式を書かないで間違えることといえます。
どんな問題でもいいのですが、
20-8×2+1=?
という計算があったとします。
この計算の答えを 【36】と解答したとしましょう。もちろん間違えた解答なのです。
これを暗算で解いていたとしたらどうなるでしょうか?
この問題は簡単です ので、考えていけば足し算と引き算をはじめにやったんだなと教える側はわかります。
でも、もっと複雑な計算問題だった場合、ノートに計算式が何も書き込まれていなければ教える側もどこで間違えたのかを追っかけきれなくなるのです。
この問題でさえ、
【足し算・引き算】を優先して計算したとき
・20-8×2+1=12×3=36
問題のとおり【引き算→掛け算→足し算】の順で計算したとき
・20-8×2+1=12×2+1=24+1=25
【掛け算の後に足し算・引き算】を計算したとき
・20-8×2+1=20−16+1=5
という3つのパターンの計算方法が考えられます。
ノートに 計算式が書いてあれば、何を間違えているのか?どんな知識が足りないのか?すぐにわかります。
ですが、計算式を書いていない場合には、間違えた後に教えることのできない間違えになってしまします。それは、最悪な間違え方です。
そうならないためには、計算式をしっかりノートに書かせることです。
もう一つの理由は、先ほど書いた論理的に考えられる脳を鍛えるた訓練となるからです。
複雑な文章問題になってくると頭の中で、考えて考えて、ノートのあちこちに小さく計算をして試行錯誤した結果、答えを書くことがあります。
この場合、問題の余白に小さくごにょごにょと計算した跡がありますが、子供にどうやって答えを導き出したのかを問いただすとよくわかっていないことがあります。
計算が苦手な子に多いパターンです。
答えは出たけど、なんでその答えになったの?と聞くと「???」よくわからないけどその答えになったというパターンです。
結果としては問題は解けたのですが、たまたま閃いて問題が解けたのであって問題を理解して論理立てて考えた結果、解けたわけではないのです。
もちろん問題が解けたことは立派なのですが、同じような問題が出た時に、また問題が解けるかと言ったら疑問がのこります。
物事を順序立てて考える思考力を鍛えるためには、計算問題でも文章問題でも計算式を書いて解くという癖をつける必要があります。
計算式をしっかり書くとノートをたくさん使ってしまいます。子供によっては、ノートがもったいないと考える子もいます。
ですから、算数の勉強をする際には、思いっきり贅沢にノートを使わせるのです。
計算が苦手な子供があいる場合には、ノートを見てみるといいでしょう。
小数点などが含まれる割り算なんかはわかりやすいはずです。
計算式が下に伸びていくのにしたがって斜めになっていたり、小さくなっていったりするのです。
これも計算間違えを起こすポイントなのです。計算式をきれいに書く癖がついていないと割り算をした結果69.28が答えなのに小数点が一個ずれて、692.8なんて答えるようになるのです。
これは、計算の縦の線(数字)をしっかりそろえないことでよく起こる計算ミスです。
正しいノートの使い方 |
悪いノートの使い方 |
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そうならないためにノートをぜいたくに使う癖をつけることが重要なのです。
A4サイズのノートの反面に4〜6問かければ御の字です。
計算力をつけるためにも贅沢にノートを使えるように、ノートはたくさん買ってあげてくださいね。
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