小学6年生の7月のことです。
桜は、通信講座のZ会の中学受験コースを5年生のころから続けています。
その Z会の実力テストが返ってきたんです。そして、時を同じくして、6年生になってから通いだした学習塾の学力テストも返ってきたんです。
そんなことを知らないパパは、 「 ただいま。」
いつものように仕事を終えて家に帰ると、
ママ 「パパに見せるものがあるでしょ。」と桜に声をかけています。
なんか、不穏な雰囲気です。
ママ 「パパに見てもらいなさいっ。」ちょっとキツイ口調です。
パパ 「どうかしたの?」
ママ 「実力テストが返ってきたの。」
すると2つの封筒を桜が持ってきました。
桜 「はい、これ。」
封筒の中には、国語・算数・理科・社会のテストの解答用紙が入っています。
算数以外の点数は許容範囲内。高得点のもの混じっています。
でも算数の実力テストは・・・・。 (パパ驚き??)
算数27点 もう一方のテストも24点。(えっ、100点満点でしょ??)
【不合格決定っ!】といわんばかりの点数が目に飛び込んできたんです。
桜は苦笑いをしています。
パパ 「ちょっと、ちょっと、どうしたの?これ?」
桜 「うーん」 (自分でもよくわかんない感じの様子)
パパ 「ぜんぜんわからなかったの?」
桜 「うん、わからなかった。」
パパ 「こりゃひどいねっ。(爆笑)」
ママ 「笑い事じゃないよ。」(真顔で怒っています。)
パパ 「まーよかったジャン。わからないことがわかったってことだよ。」
「 12月にこれだったらアウトだけどね。まだ7月だし、夏休みもあるし。
どうにかなるんじゃない。」
「でも、相応のがんばらないと。この点数は、受験に出る算数の7割8割は
わかってないってことだもんな。なっ桜。」
とは言ったものの内心は複雑です。どうやってここから挽回するか?私の頭の中はぐるぐる回っていました。
桜 「うん。(苦笑い)」
パパ 「やるしかないよ。だって中学受験するんだろ。」
桜 「うんっ。」
パパ 「じゃーやろうぜ。でもどうするかな?」
桜が自力でどうにかできるレベルではないのはわかっているので、手伝うのですがどうやってこの穴を埋めるか考えました。
出た結論は、ここまで点数が悪いということは、知識的にもれている部分がかなりあるっていうことです。
4年生あたりから総復習をするほうが早いと私は考えたんですね。
家庭教師を雇うとも思いました。でも、先生との相性もあるので相性のよくない先生に当たったらもう取り返しがつきません。
もちろん費用も馬鹿にはならないのは容易に想像がつきます。我が家には大打撃です。
そう考えると、パパが家庭教師になるのかな?という考えに・・・でも、それしかない感じです。
受からせてあげたいし、ここで手を抜いたらそれが遠のくのもわかっているます。
パパ 「やるしかないよね。自分!(心の声)」
そんな心の葛藤をしつつ、考えられる最善策は桜の夏休み中、パパが家庭教師になって苦手な算数を克服するという方法。
そして、この方法を実行することに決めたのです。
この夏は、なんとなく家族旅行もしないと決めていたし、きっとこうなる運命だったんだって思いました。
桜にもパパが家庭教師をすることを伝えました。目的は、夏の間にできる限りの算数の弱点克服を行うことです。
勉強の進め方は、小学4年生まで逆上ってわからないところを全部洗い出す。そして、基本の部分を勉強しなおして、受験用の応用編に対応できる算数の力を身につける。
ここまですれば、必ず、算数の力は伸びるはずです。
国語や理科は、この段階で自力があるのが見て取れたから、最低限の勉強を継続して夏休みは算数を集中的に勉強するということで意識をあわせました。
決めたはいいけど、実際に何をどうするか?
まずやったのは、小学生の学習指導要領をネットで検索することでした。
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